2016年6月19日放送の情報番組「Mr.サンデー」(フジテレビ系)に対し、ディズニーファンから「いい加減な報道をするな!」との批判が相次いでいる。
番組では、16日に開業したばかりの「上海ディズニーランド」を特集。その中で、「ディズニーキャラにはいない」「三国志風の山車まで用意」などと紹介されたのは、古代中国を舞台としたディズニー映画『ムーラン』のキャラクターだった。
「中国風にアレンジしたディズニーキャラでした」
1998年に公開された『ムーラン』は、中国の伝説「花木蘭」をモチーフにした長編アニメーション作品。「アニメ界のアカデミー賞」と呼ばれる「アニー賞」を98年に受賞しているほか、04年には続編のビデオ作品も制作されている。
中国本土では初となる「上海ディズニーランド」のパレードには、自国を舞台にした『ムーラン』のキャラクターも登場していた。だが、19日放送の「Mr.サンデー」では、パレードの様子について、
「膨大な集客を見込める中国へのサービスなのか、パレードには本来ディズニーキャラにはいない、三国志風の山車まで用意」
と紹介。ネット上には、視聴者から「ムーランも知らないのか」「特集するならちゃんと調べてからやれ」との指摘や批判が放送中から殺到した。
こうした指摘を受けてか、番組の終了間際に、女性アナウンサーによる「訂正」が入った。だが、その訂正の内容が、
「先ほど上海ディズニーランドを紹介するVTRで、本来ディズニーキャラにはないと説明しましたが、中国風にアレンジしたディズニーキャラでした」
と、『ムーラン』を知っているファンからすれば、再び「的外れ」なものになってしまった。このため、ネット上には「ムーランは元々中国の話だよ」「訂正すらまともに出来ないとか」といった声があふれた。
中国への「偏見」が生んだ、との指摘も
2つのミスを重ねた「Mr.サンデー」には、ディズニーファンも怒りを爆発させた。ツイッターやネット掲示板には、
「ろくな下調べもせずに報道してるんだろうな」
「ファンを馬鹿にしてるだけじゃなくて、作品を作ったディズニーや上海ディズニーのパレードを作った人達も馬鹿にしてる」
との厳しい批判が相次いで寄せられており、まさに「炎上状態」の様相を見せている。
そのほか、「『中国だからきっと何かおかしなことをやるはずだ』という偏見を持っていたための誤認だ」など、中国へのバッシングを前提とした「報道姿勢」が招いたミスだと指摘する声も数多く出ていた。
J-CASTニュースは6月20日にフジテレビ広報室の担当者に取材したが、「お答えすることはございません」として、回答は得られなかった。