東京で「領土争い」 五輪の大義で解決可か

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次期区長選のタイミングとの関係

   埋立地をめぐっては、これまでに2件の先例がある。お台場一帯の「13号埋立地」は江東、港、品川の3区が1982年4月に調停を申請し、10月、有識者らで構成する自治紛争処理委員会が江東区75%、港区17%、品川区8%とする調停案を示し、3区が受け入れた。もう1件は品川区と大田区が争った「大井埠頭」で、1978年10月に調停申請、翌79年3月に、品川56%、大田区44%とする調停で決着した。

   今回も調停になれば、過去の例では半年程度で答えが出る。「100対0の結果にはならない」というのが常識で、「要は比率の問題になる」(都関係者)。

   今回、決着が期待されるのは、「ゴタゴタを解決してスッキリと五輪を迎えようという『大義』で、両区の『ナショナリズム』を抑えられる」(都政関係筋)という見立てだ。また、次期区長選が2019年というのも大きな要素。2010年に国土交通省が中央防波堤にコンテナ埠頭を建設する計画を打ち上げた際に、両区の話し合い機運が瞬間的に高まりかけたが、2011年春の統一地方選で両区長選も行われたことから、「選挙前に妥協できない」ということで立ち消えになった。今回、統一地方選まで3年近くあり、協議を始め、都の調停に持ち込んで、多少の不利な結果になっても、区民の批判はかわせると期待されているのだ。

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