「便意を我慢しないことが最も大切」
こうした実態について、調査報告の最後に、さいたま市立病院でこどもの排便外来を開設している中野美和子・小児外科部長が次のようなコメントを寄せている。
「便秘の子どもが約20%という数字は、成人女性と同じ程度で、極めて憂慮すべきことです。便意を我慢しないことが最も大切です。学校で排便しにくいことと、教育者が排泄に無関心であることが原因になっています。子どもは慢性になると自覚するのが難しくなりますから、保護者や先生が気づいてあげなければいけません。最近は、便秘が心血管疾患と関連する可能性が報告されています。小児期の排便に大人たちが無関心でいると、成人後も同様の便秘状態が続くでしょう」