「客」の捜査員に豚の生レバー提供し逮捕 「焼いて食べて」が通用しなかった理由

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保健所への通報なし

   今回は、生レバーを焼く器具が客に出されなかったため、摘発につながった。器具さえ出せば、客が生で食べても「自己責任」となるとして、未だに提供している店もあるのだろうか。

   横須賀市保健所では、J-CASTニュースの16年6月16日の取材に対し、こう話した。

「そのような実態があるかについて巡回で見つけるのは難しく、豚の生レバーについての通報もこれまでに1件もないです。牛の生レバーが2012年7月に店での提供を禁じられた後も、通報が1件ありましたが同業者からでした。客が通報しないのは、生レバーが食べたいのに、食べられなくなってしまうと考えるからではないでしょうか」

   今回のことも保健所には通報がなく、16年3月に警察から連絡があって初めて知ったそうだ。警察からは、捜査に入るので調査は控えてほしいと言われ、店には立ち入らなかった。

   豚の生レバーを食べることについて、横須賀市保健所ではこう言う。

「E型肝炎になる確率が高く、やはり危険です。脳まで侵す寄生虫もいるとされ、妊婦が食べれば流産にもつながります。牛のレバーも、寄生虫の話は聞きませんが、食中毒を起こす細菌が残っている可能性があります。今回のことがきっかけになって、広くその怖さが伝わってほしいと願っています」
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