2度目の不信任案は過半数の賛成で可決できる
与党の公明党は、13日の段階で明確に辞職を求めており、自民党の動向が焦点になっていた。翌14日には都議会の川井重勇議長(自民)が舛添氏に辞職を説得したが、舛添氏は拒否。そうしている間に自民党以外の各派が不信任案を提出。自民党も提出する方針を固め、不信任案の一本化に向けて調整が進んでいる。会期末の15日には採決される可能性が高く、舛添氏が望んだ「少しの猶予」は認められなかった。
地方自治法の規定によると、不信任案は本会議で全議員の3分の2以上が出席し、そのうち4分の3が賛成すれば可決される。その場合、知事は10日以内に辞職か議会解散の選択を迫られる。解散しない場合は知事は自動的に失職し、解散した場合は40日以内に都議会選が行われる。改選後の議会では過半数の賛成で不信任案を可決することができ、知事が再び解散することはできない。したがって、仮に6月15日に不信任案が可決された場合、舛添氏は6月25日までに辞職か解散を選択。解散を選択した場合は8月初旬までに都議選が行われることになる。リオ五輪は8月5日に開会式、21日に閉会式が予定されている。仮に舛添氏が都議会を解散したとしても、改選後の議会が迅速に2度目の不信任案を可決すれば、舛添氏がリオ五輪に出席することはできなくなる。具体的には、職務代理者の安藤立美副知事が出席することになりそうだ。