2016年7月に発売が予定される「たまごっち」シリーズの最新機種「Tamagotchi m!x(たまごっちみくす)」でキャラクターが「死ぬ」仕様が復活する。
「たまごっち」をめぐっては、7年前に発売された機種からキャラクターが「死ななく」なっていた。ここにきて、なぜ仕様を戻すのか。発売元のバンダイは、J-CASTニュースの取材に「自分の思い通りにならないドキドキ感」や「同じ時間を過ごしている、生きている感じ」を重視した結果だと明かす。
「遺伝」のシステムで「原点回帰」
「『たまごっち』のアイデンティティは初代より『お世話・育成遊び』です」――バンダイの担当者は取材に対し、こう説明する。「Tamagotchi m!x」ではキャラクター同士の結婚、親の遺伝子を受け継いだ子供の誕生、という要素を導入した。担当者によると、「遺伝」の要素を盛り込むにあたっては「お世話をしない→死んでしまう→せっかく育ててきた自分だけのたまごっちの家系が途切れてしまう」流れを表現する必要があった。
「『お世話・育成遊び』に加え『自分の思い通りにならないドキドキ感』や『同じ時間を過ごしている、生きている感じ』も重要な要素になる中、『死』という設定は自然に入ってくるべきものだったと考えています。それが、『お世話・育成遊び』への原点回帰とマッチしたので『死ぬ』という設定にしました」
これにより当然、世話を怠るとキャラクターは死んでしまうことになる。ちなみに、キャラクターが死んだ際は、初代を彷彿とさせる「幽霊のキャラクター」が画面に表示されるという。
世話をしなければすぐに死んでしまう仕様が変更されたのは2009年。同年に発売された機種「Tamagotchi iD」から、キャラクターとの別れは「置き手紙をして家出をする」形で演出されるようになった。
「死なない」仕様へと変更した理由について、担当者は2016年6月13日の今回の取材に対し、
「初代のたまごっちブームの時と異なり、現在は小学生女児を中心に遊んでいただいていること、またTVアニメが始まり、キャラクター1人1人が描かれるようになったことに伴い、たまごっち本体での遊びも、より個々のキャラクターとの関わりが深い遊びへと変わっていったこともあったためです」
と説明した。