クマは怖いが「やめられない」タケノコ狩り 秋田で被害が相次ぐ食文化事情

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マタギも、もはや「絶滅危惧種」

   16年6月4日付け読売新聞電子版によると、青森県警と秋田県警は3日、遺体発見現場周辺へと向かう入山者にチラシで注意を呼びかけた。一方、チラシを受け取った入山者からは「クマは怖いが、タケノコ採りはやめられない」との声も聞かれたという。

   前述のように、この地方におけるタケノコ狩りは文化としての色合いが強い。菅原さんによると、これまでは、クマが人を襲うような「事故」も少なかったという。今回遺体が見つかった場所も深い山林ではなく、かつて牧場もあった里山のようなところだそうだ。ではなぜ、今になってクマ被害が増えてきたのか。そう菅原さんは「クマの人里への『進出』という面が強い」と指摘したうえで、こう話す。

「秋田県は、集団で猟をする人たち『マタギ』の本場でしたよね。ですが、多くの山村が限界集落と化し、マタギは今や『絶滅危惧種』となっています。そうした要因もあり、クマが人間を避けなくなってきたのかも知れません。マタギも山村も、もはやクマの『抑止力』にはならないんです」
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