ぐずる赤ちゃんを寝かしつける魔法は? えっ、それでいいの!と驚くほど簡単

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   赤ちゃんを寝かしつけようとしても、なかなか寝てくれない。やっと寝ついたかなと思ってもベッドに置いた途端、泣き出してしまう――。

   多くのママやパパが経験するこんな悩みの一番の解決方法は、「泣いても放置すること」であることが、オーストラリア・フリンダーズ大学小児医学のチームの研究で明らかになった。米の小児医学誌「Pediatrics」(電子版)の2016年5月24日号に発表された。

  • 寝つきの悪い赤ちゃんは放っておこう
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結局「寝るまで待とうホトトギス」だった?

   赤ちゃんは、その子によって寝つきやすい方法があるし、必要な睡眠時間がまったく違うため、寝かせ方は親によって様々だ。たくさんの方法があるが、研究チームは豪州や米国で一般に推奨されている代表的な2つの方法を比較することにした。「泣いても寝るまで放置する」(graduated extinction)と「寝かせる時間を徐々に遅くし眠り込ませる」(bedtime fading)である。

   生後6か月~1歳4か月の赤ちゃん43人(男の子16人・女の子27人)と母親に協力してもらい、次の3つのグループに分け、1年間続けてもらった。

(1)「泣いても寝るまで放置する」(14人):慣れるまでは、乳児が激しく泣いた場合、親のベッドに入れてもいいが、1分以内に子どものベッドに戻す。乳児が泣いても部屋の明かりはつけない。だんだん泣きっぱなしのままベッドに放置するようにする。

(2)「寝かせる時間を徐々に遅くする」(15人):乳児が寝付くまでに30分以上かかった場合は、次は就寝時間を15分遅らせる。そのようにして徐々にベッドに入れる時間を遅らせていく。

(3)「今までどおりの方法をとる」(14人):これは(1)(2)と比較するための対照グループ。研究チームから乳児の睡眠についての知識は受けるが、(1)(2)の方法をとらず、基本的に今までの寝かしつけ方を継続する。

   3つのグループの母親は、赤ちゃんが寝付くまでにかかった時間を測って記録した。また、赤ちゃんと母親がどれほどストレスを感じたかを調べるため、1日に2回、赤ちゃんの唾液を採取し、ストレスホルモンであるコレチゾールの量を分析した。母親には自己申告のストレスチェック試験を行なった。

   1年後、3つのグループの赤ちゃんが寝付くまでにかかった時間を比較した。すると、「泣いても寝るまで放置する」グループは、「今までどおり」のグループに比べ、平均で13分短縮し、赤ちゃんが夜間に起きた回数も減っていた。しかし、「就寝時間を遅らせる」グループは、「今までどおり」のグループに比べ、約10分短縮したが、夜間に起きた回数は同じ程度だった。また、赤ちゃんや母親のストレスは、3つのグループの間で特に差はなかった。3つのグループ全員が、1年前により睡眠状況が改善され、ストレスも減っていた。

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