業界の雄・スズキの不正問題の余波
一方、5月の軽自動車の車名別販売で、三菱自のeKワゴン、日産のデイズなど4車種の販売台数は、とうとうゼロに。燃費データの意図的改ざんが明らかになった4月から販売停止となっているためで、4月統計には発覚前の分が入っていた。三菱自、日産はともに軽自動車が販売の主力となっているだけに、「このまま販売停止が長引けば業績影響も無視できなくなる」(関係筋)として、両社は早期の販売再開を望む。
車名別販売ランキングを見ると、1位はホンダのN-BOX、2位がダイハツのタントで、トップ5は4月と同じ顔ぶれだった。不正測定があったスズキはアルトとスペーシア、ハスラーが3~5位に、ワゴンRも7位に入っており、スズキ車4台がトップ10入りと、根強い人気を見せつけた。ただし、N-BOXが10.5%増、タントに至っては29.9%増と大きく伸ばしたのに対し、アルトは9.8%減、スペーシアが17.0%減、ハスラーも20.9減と、勢いの差はくっきり。
三菱自もさることながら、業界の雄・スズキの不正問題の余波は、なお市場全体を揺さぶり続けそうだ。