セルフ式うどんチェーンの「讃岐釜揚げうどん 丸亀製麺」が、スマートフォン(iOS/Android)向けの公式アプリをリニューアルした。そのアプリで利用できる新しいクーポンが、ネット上で話題となっている。
丸亀製麺は2016年5月29日夜にテレビ朝日系で放送された「日本国民がガチ投票!麺チェーン店総選挙2016」に参戦。「釜揚げうどん」が第2位にランクインしたばかり。今回の新クーポンについては、「お得すぎる」と歓迎する声が出る一方で、「(割引などを)やりすぎだろ」と心配する意見まで出ている。
レシートのQRコードで、「もう1枚」
丸亀製麺が公式アプリをリニューアルしたのは2016年6月2日。同日からダウンロードできるようになっている。アプリの機能は、丸亀製麺の新メニュー、最新のフェア情報や、店舗限定や季節限定のフェア情報、現在地から最寄りの店舗を教えてくれる店舗検索機能などのコンテンツを無料で提供している。
その目玉が、アプリ限定のクーポン機能だ。丸亀製麺を運営するトリドールは、「日ごろから丸亀製麺をご利用くださっているお客様や、初めてご利用くださるお客様への感謝の気持ちをお伝えするべく、新たにクーポン機能を追加しました」と説明。クーポン機能は利用者からの要望が多く、「以前から社内で準備を進めており、このたび準備が完了したので投入する運びとなりました」と話す。
「お得なクーポン」は6月30日23時59分まで利用でき、種類は4つ。「茹でたてだけのモチモチ食感」の釜揚げうどん(並)が290円から「140円」と、半額以下に値引き。130円の「かしわ天」、1つ100円の「いなり」、60円の「大根おろし」が「無料」になるというのだから、大喜びする常連のファンが続出しても不思議ではない。
さらに、アプリでレシートのQRコードを写す(読み込む)と、さらに「追加クーポン」(クーポンの種類は時期によって異なる)がもらえる。
クーポンを利用するにはアプリ内で「開封」する必要があり、1度開封すると24時間後に消滅する。ただし、24時間以内であれば、何度でも利用できる。また、1回の会計時に使えるクーポンは1人1枚のみで、毎月1日にうどんが半額になる「釜揚げの日」には利用できない。
そんな丸亀製麺のクーポンに、インターネットでは、
「ガラケーではダメなんですね...」
と残念がる声にまじって、
「これはすごい! 信じられない値引きっぷり」
「丸亀、儲ける気ないよね!大好き!!」
「これはヤバいだろ... 今日から丸亀通うわ」
「金欠の自分にとってはありがたみしか感じねぇ(涙)」
といった、驚きや歓迎の声が多く寄せられている。
「やりすぎだろ。なんかヤバイんじゃないのか?」と心配の声も
外食業界では、商品単価の引き上げを進める一方で、それによる客離れの防止に腐心。クーポンを使った値引きは、そんな客離れ防止にひと役買っている。
とはいえ、たとえば吉野家では牛丼などを50円引き、マクドナルドでもハンバーガー類やフライドポテト、チキンナゲットなどを30~80円程度の値引きに抑えている。他のファストフード店でも無料の多くはドリンクで、主力商品を半額以下に値引きするケースは珍しいとみられる。
インターネットには、すでに丸亀製麺に足を運んだ人からも、
「丸亀のアプリのクーポンがお得すぎてこわいwww 釜揚げ並、半熟玉子天、いか天で360円だったよ」
「たった今、食べてきました!やはり釜揚げがNo.1ですね!!」
といった声が寄せられている。
なかには、
「キャンペーン乱発やるチェーンはヤバいって昔から言うよなwww」
「やりすぎだろ。なんかヤバイんじゃないのか?」
などと心配する声もある。
そんな声をよそに、丸亀製麺の2016年5月の売上高は5.8%増。来店客数は1.9%増、客単価は3.8%増(いずれも既存店ベース、国内776か店)だった。2015年通期でみても、売上高は6.7%増、来店客数1.8%増、客単価は4.9%増と、好調に推移している。
運営会社のトリドールは、「(会社にも)お得に食べられたことへの喜びの声など、さまざまな声が多数寄せられています。(経営を心配する声に)クーポンはあくまでもお客様への感謝をお伝えするためのものですので、お客様が喜んでいただけているようで良かったです」と話している。