鹿児島県民の糖尿病はワースト8位だが・・・
鹿児島県民は芋焼酎の消費量が日本一多い。焼酎に血糖値上昇抑制効果があるのなら、鹿児島は糖尿病患者が少ないのだろうか。実は、そうでもない。厚生労働省発表の2013年人口動態統計によると、都道府県別の糖尿病死亡率で、鹿児島県はワースト8位だ。
前出の高峯教授は、数字だけで焼酎の効果は否定できないと語る。
「鹿児島県民にとって『甘い』は『うまい』。甘い物を好むのが食文化として根付いており、必然的に糖質の摂取量は多くなります。代表は醤油。鹿児島の醤油は非常に甘く作られていて、初めて口にする他県の人は大概驚く。他には、例えばさつま揚げも、魚のすり身に甘味の強い地酒と砂糖をたっぷり入れて作ります」
ネット上でも「砂糖をふんだんに使った甘々の煮物や甘々の醤油を付けた刺身を肴に酒を飲み」「鹿児島とかは調味料にことごとく糖質(黒糖・白桃・カルメラ糖等)が入るので、そら糖尿病率も高かろうと思います。だって緑茶にまで砂糖入れてたもの...。灰汁巻きも砂糖でまぶすこと前提だし、醤油にもカルメラいれてるし...」といった声が散見される。
そんな「甘党」の県民性にもかかわらず、糖尿病死亡率は最下位ではない。もしかしたら芋焼酎が一役買っているのかもしれない。
焼酎が血糖値上昇を抑えるメカニズムについては「まだ解明されていない」(高峯教授)という。加えて、他の蒸留酒との効果の差についても「比較するのは必要になってくる」と、今後も研究を進めていきたい考えだ。