参院選の結果に拘わらず、増税が先送りになるのは確定的
このほか、「朝日」が「議論なき決定の異様さ」(6月1日付)の見出しで「政府与党内の事前の検討も、国会の議論もないまま、首相の一存で押し切っていいものではない」と主張し、「毎日」も「首相方針は与党内で十分な議論を経ないまま、いきなり示された」(5月31日付)と、今回の決定過程にも疑問を呈したのが目立った。 安倍政権の方針に対して、各紙の評価が割れたが、野党は「アベノミクスの失敗」を指摘しつつ、増税延期を主張しており、参院選の結果に拘わらず、増税が先送りになるのは確定的だ。そうであれば、財政再建や社会保障の充実をいかに進めるか、政策の洗い直しが政界全体に問われることになる。
1000兆円を超える世界一の借金を抱える日本。参院選で、与野党がどのような論争を展開するか注目される。