ついに日中決裂?上海・SNH48の「独自」活動 AKB、「契約違反」と判断

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   AKB48グループの一角を占める中国・上海のSNH48と、「本家」AKBとの関係に異変が起きている。SNH48の現地運営チームに「契約違反」があったという文章がAKB48のウェブサイトに掲載されたのだ。「運営の見直し等を図る必要」も出てきたといい、AKB48の公式サイトに載っていたSNHのバナーや広告も削除された。

   具体的にどのような「契約違反」があったのかは必ずしも明らかではないが、最近のSNHはAKBの「お下がり」ではない独自の楽曲を売り出すなど独自の動きを加速させており、北京や広州に姉妹グループを立ち上げたとも発表していた。こういった独自路線が「契約違反」だと判断された可能性もある。SNH側は「いわゆる違反行為は存在しない」と主張しており、日中で言い分が対立している。

  • SNH48も「選抜総選挙」を行っている。写真は2014年の総選挙で撮影された(写真:Tungstar/アフロ)
    SNH48も「選抜総選挙」を行っている。写真は2014年の総選挙で撮影された(写真:Tungstar/アフロ)
  • SNH48も「選抜総選挙」を行っている。写真は2014年の総選挙で撮影された(写真:Tungstar/アフロ)

楽曲や公演、「選抜総選挙」などAKBのビジネスモデルを輸出

   SNH48は、海外姉妹グループとしてはインドネシア・ジャカルタのJKT48に続く形で2012年に発足。AKBメンバーの宮澤佐江さん(25)と鈴木まりやさん(25)がSNHに移籍し、現地メンバーの指導にあたった。宮澤さんは毎年「選抜総選挙」の上位にランクインするメンバーで、「大型移籍」だとして話題になったが、日中関係の緊張もあって十分な活動が難しく、今は2人とも活動の拠点を日本に戻している。

   SNHは現地の運営会社「上海絲芭文化伝媒有限公司」がAKBからライセンスを受ける形で運営。楽曲や公演、「選抜総選挙」など、AKBグループのビジネスモデルを輸出した形だ。だが、16年に入ってから異変が起きた。

   15年までは、SNHは日本で発売されたAKBの楽曲を中国語版にアレンジして発売してきたが、16年に入ってからはオリジナルの「源動力」「夢想島」を発売。作詞も総合プロデューサーの秋元康氏以外の人が担当した。4月には北京と広州に姉妹グループを立ち上げることも発表され、5月20日には、オリジナル公演「心の旅程」もスタートした。

   それから20日ほど経った6月9日、AKB側も反応を見せた。公式ウェブサイトに

「SNH48の現地における運営サイドに契約違反があり、運営の見直し等を図る必要が出てまいりました」

などとする文章を掲載し、北京と広州で結成された「BEJ48」(北京48)と「GNZ48」(広州48)についても、

「当社は関知しておらず、AKB48グループとは何の関係もない」

とした。

   AKB側の文書ではSNHの「運営の見直し等を図る必要」がある、ともある。具体的な見直しの内容については「現在協議中」だと説明している。

   AKB48の運営会社はSNHとの契約内容そのものを明らかにしておらず、どのような点が「契約違反」にあたるのかは明らかではない。だが、一連の経緯からすれば、オリジナル楽曲や公演、新姉妹グループなどが「契約違反」だと判断されている可能性が高い。

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