沖縄料理「ジーマーミ豆腐」食べて救急搬送 見た目では分からないアレルギーが原因

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   沖縄県の郷土料理「ジーマーミ豆腐」を食べて急性アレルギー反応の「アナフィラキシー・ショック」を起こし、病院に搬送されるケースが報告されている。

   「ジーマーミ」とは沖縄の方言で「ピーナッツ」のこと。アレルギーを持つ県外からの観光客が、ピーナッツと知らずに食べてしまうのだという。

  • ピーナッツが使われているようには見えない?
    ピーナッツが使われているようには見えない?
  • ピーナッツが使われているようには見えない?

飲食店では「ピーナッツ使用」の表示義務がない

   J-CASTヘルスケアは2016年6月7日、アナフィラキシー・ショックを起こした患者が多く搬送された沖縄県立北部病院を電話取材した。総務課長の仲村秀雄氏は、

「ジーマーミ豆腐を知らない人には、外見上ピーナッツが使われているとは分からないと思う」

と話した。沖縄県民にとってはスーパーでも売っているポピュラーな食べ物だが、普通の大豆の豆腐に見える。県外の人なら、たとえば定食の小鉢の一つとして説明なく提供された場合、気に留めずに食べてしまっても無理はないという。

   飲食店では、小売店と違いアレルギー原因食物の表示義務がない。今回も飲食店で食べて搬送されたケースがほとんどだった。同病院のフェイスブックでは6月1日、「【じーまみーは、ピーナッツ】を常識にしたい」と周知を図っている。

   仲村氏は「ジーマーミ豆腐が原因で重篤なアレルギー反応が出て救急搬送される例は、これまでも年に数件あった」と話した。ただ、「救急外来にあたる医師から、『ここ最近、その数が増えている』と報告を受けたため、病院は急きょ過去のカルテを調べ直している。(前述の)フェイスブックでの呼びかけも、その医師が行った」という。これまでの患者数など詳細な数字は、6月9日に再取材した時点で「集計中」とのことだった。患者が増えている原因も分かっていない。

   病院は県北部保健所へ報告した。同保健所は6月7日の取材に対し、対策として「ジーマーミ豆腐にピーナッツが使われている旨をメニュー表に明記するよう、飲食店事業者に呼びかけを行う」と話した。月2回ほど事業者向けの「衛生講習会」を開き、具体的に問題が起きた事例を示しながら指導することも検討している。

   ジーマーミ豆腐のようにアレルギー原因食物を含んでいるが気付かずに食べ、病院に搬送されたケースは、他の沖縄料理では「聞いたことがない」(仲村氏)という。保健所も「ちょっと思い当たらない」とのことだった。

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