「抱っこ」には効果があるというが・・・
実のところ、親子のスキンシップのために「抱っこ」を宿題として出すことは、全国の小学校で「よく見かける」行為らしい。
J-CASTニュースが複数の学校関係者に6月9日に取材してみると、「うちの学校でも実施している」「岡山県内では、あちこちの学校でやっていた」などの回答が返ってきた。また、ツイッターなどネット上にも、「うちの子も先週それ宿題でした」といったような報告が少なくとも数百件単位で見つかる。
教育評論家の松本肇氏によれば、抱っこは「親子の信頼関係を確認し合うために有効」で、多くの心理学者が推奨する行為だという。ただ、学校生活の中で「宿題」として出すにあたっては、「十分な配慮が必要」とも指摘した。
年に1回、全校生徒を対象に「抱っこの宿題」を出しているという秋田県の由利本荘市立岩城小学校の校長は、
「確かに、両親が離婚していたり、すでに亡くなったりしている生徒はいました。ただ、そうした『抱っこしてくれる親』のいない子供に対しては、各クラスの担任を通じて、個別に心のケアを行うなど配慮を徹底しています」
と取材に答えた。また、同校では抱っこの対象を「親」とは指定せず、生徒には「近しい人」と伝えるようにしている、とも付け加えた。