コメディー映画では謎の物質がチカチカ光る
一方、コメディー映画「LIFE!/ライフ」で、「主人公がビールを飲むシーン」では、アルコールの一種エタノールの濃度が上昇した。ドイツの映画館ではビールが売られている。ここで観客が主人公と一緒にビールを飲んだことがわかった。また、コメディー映画特有の笑いのシーンの連続になると、特定の化学物質が放出し、分光計がチカチカと光って反応を繰り返したが、どんな物質かは識別できなかった。
研究チームのジョナサン・ウィリアムズ博士は「吐く息と化学物質の研究はまだ始まったばかりです。観客の体から放出されて空気中に漂う化学物質は、ストーリーが展開するにつれ数値を変化させました。中でも、不安や笑いのシーンになると多くの化学反応があるらしく、サスペンスとコメディー映画の物質の組成の変化が著しい。分析の方法と装置の開発が進めば、観客がどれだけ映画を楽しんでいるか、映画館から離れた場所から同時進行で計測できるようになるでしょう」とコメントしている。
この技術は、サッカースタジアムやロックコンサートなどイベント会場の盛り上がり方の測定など様々な分野に応用できるという。映画の上映中に「空気が一変する」ことはよく経験するが、比喩ではなく、本当に空気が変わっていたわけだ。