トイレでいきむことと、便秘になる食生活が悪影響に?
なぜ、便秘が循環器疾患、とりわけ脳卒中の死亡リスクを高めるかについては、論文でメカニズムを明らかにしていない。しかし、専門家たちのウェブサイトをみると、次のように様々な見方が示されている。
「心臓や脳血管の病気と便秘は、全然関係がなさそうに思えますが、排便の時にいきむと血圧があがるのは確かです。また、腸内細菌の変化が高血圧や動脈硬化に関連することもわかっているので、何か便秘になるような食生活と循環器疾患になりやすい食生活との間で、共通のものがあるのかもしれません」
「便秘になりやすい人には、運動不足、食物繊維の不足、水分不足、極端なダイエット、腹筋力の低下など体によくない共通の生活習慣があります。これらの習慣は血液をドロドロにして血圧を高め、様々な毒素を体内にためこむ結果になります。そうした習慣が循環器疾患につながるのかもしれません」
「あくまで推測ですが、便秘の人がよく飲む下剤の副作用で循環器疾患になりやすいのかもしれません」
いずれにしろ、便秘のせいですぐに心臓や脳の病気になるわけでなく、便秘になるような体質が関わってくるらしい。便秘の人は軽く考えて放置しないで、食べ物に気を配り、運動をして、生活全般を見直すことから始めよう。