私道の「持分」や「住民」めぐり意見対立
大学の申し立てをめぐる民事調停は6月7日に仙台簡裁で行われたが、住民側は要求を拒否。住民側の代理人弁護士によれば、周辺住民らは「新ルートを認めた場合、学生が集中して公道までの行き来などに通行の支障となる」などと主張している。
こうした結果に、東北福祉大の広報担当者は「自分の家の前を通るわけじゃないのに、なぜ理解を得られないのか」と首をひねる。
続けて、
「最初の問題の私道については、東北福祉大も所有権を持っているんです」
と話し、所有権は全て住民にあると受け止られているのは誤解だとしている。ただ、「私道の持ち分比率」について、大学側の認識と住民側の見解とは食い違っている。
さらに、通学路の利用に反対する「住民の数」についても、双方の主張は大きく食い違う。大学側によれば、通学路の利用に反対している住民は「8人だけ」。だが、住民側は「代表者が8人と認識している」と話しており、こうした認識の差が、「私道の所有比率」をめぐる対立にもつながっている可能性がある。