「なんでも良いから本業頑張ってくれ」の声も
自身がパーソナリティを務めるラジオ番組「D.N.A~ロックの殿堂~ 吉川晃司 SAMURAI ROCK」(JFN系列)でも、原発政策やアベノミクスなどを題材にたびたび安倍政権を批判。
また、14年9月9日発売の「週刊朝日」(9月19日号)では、13年4月発売のニューアルバム『SAMURAI ROCK』に収録されている『絶世の美女』を「反原発をテーマにした楽曲」だと明かしている。確かに、「魔女も驚く melting down」「Oh,No NU World」といった原発を連想させるリリックが並んでいた。
吉川さんが音楽まで使って、自身の政治スタンスを主張し続ける理由は何なのか。13年8月発売の『ビッグイシュー』(220号)によると、吉川さんは被爆二世として広島県に生まれ、周囲の大人から「原爆の話を聞かされて育ってきた」という。そうした生い立ちが影響しているのかもしれない。
吉川さんといえば、大河ドラマ『八重の桜』(NHK)やドラマ『下町ロケット』(TBS系)といった人気番組に出演し、現在は「日清焼きそばU.F.O」やキリン「生茶」のCMキャラクターを務める売れっ子芸能人でもある。そうしたなかで、メディアを通じて政治的な発言を繰り返すのは、日本の芸能界では特異な存在といえる。
このため、吉川さんの言動に対してツイッターなどでは、
「自主規制ばかりしているマスコミやタレントは彼を見習うべき」
「ロックンロールとはこういうもの」
「こんな気骨のある男とは思わなかった」
と賛同する声が上がる一方、
「いい歳して薄っぺらい発言しなきゃいいのに」
「単なる感情論で物事を判断すべきではない」
「電気を一切使用しないライブをやってからにして」
と、批判する声が入り混じっている。
また、6月22日公示、7月10日投開票の参院選が迫っていることも関係しているのかここにきて、
「なんでも良いから本業頑張ってくれよ」
「余計な事は言わない方がいいとおもう...」
などと吉川さんを気遣う声も出始めている。