医師もサジ投げた謎のしびれ  けがのせいじゃない?超意外な犯人

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【総合診療医 ドクターG】(NHK)2016年6月1日放送
「ずっと しびれている」

   不動産会社社長の田村誠さん(仮名、55)は、3か月前から1日中手のしびれ、時々起こる手、足、背中の痛みに悩まされ、仕事にも支障が出るほどだった。

   病院にかかっても原因がなかなか突き止められず、「MUS」(医学的に原因不明の症状、Medically Unexplained Symptoms)と診断されかけたその時、一人の医師によって意外な病名が判明した。

  • 最初に腹痛を訴えていた
    最初に腹痛を訴えていた
  • 最初に腹痛を訴えていた

CTやエコー、MRIも異常なしなのに

   田村さんは3か月前に自宅の階段で転倒し、救急車で病院へ。首や背中などぶつけたところのほか、腹部に痛みがあった。

   血圧の低下と徐脈(心拍数60回/分未満)はみられたが、脳の異常を調べる「バレー徴候」、脳のCT(コンピューター断層撮影)、胸部の造影CT、体位性血圧、心臓エコーは全て異常なし。自分で「大丈夫」と判断し、点滴を受けて帰宅した。

   その2日後に病院へ行き、両手にじんじんするようなしびれをずっと感じると医師に訴えた。肩を回したりマッサージしたりしても改善せず、たまに静電気が走ったような痛みも感じる。

   半年前に脂質異常症(血液中に含まれるコレステロールなどの脂質が一定の基準よりも多い状態)と診断され、抗コレステロール薬を服用していて、副作用の可能性を考えた医師から薬を変えるよう指示された。

   この日取ったけい椎のMRI(磁気共鳴画像装置)の画像にも異常はみられず、しばらく様子を見るということで帰宅した。

   しかし2か月経ってもしびれは改善せず。血圧や心拍数も正常値になっていて、担当医もお手上げ。この時、地域医療機能推進機構の総合診療医・徳田安春先生にヘルプが求められた。

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