理化学研究所(理研)脳科学総合研究センター行動神経生理学研究チーム、名古屋大学環境医学研究所、東京大学大学院薬学系研究科の共同研究チームは2016年5月27日、睡眠不足でも脳への刺激によって記憶力を上げられるという研究成果を発表した。
理研によると、睡眠には記憶を定着させるはたらきがあるが、睡眠が不足すると逆に定着が妨げられることが知られているという。研究チームはマウスを用いた実験を実施。睡眠不足状態にあるマウスの脳のうち、「大脳新皮質」の特定部分を刺激して活性化させたところ、通常の睡眠をとっているマウスよりも記憶を長く保てることが分かったという。
研究成果は、睡眠障害による記憶障害の治療法の開発に応用できると期待されている。