セブンのカリスマ鈴木氏が「矛を収めた」理由 「内紛本格化」はなぜ回避されたか

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最後は、求めに応じて握手を交わし和解を演出

   こうした経緯から5月26日の株主総会での鈴木氏の発言が注目されていた。

   総会ではコンビニオーナーとみられる株主らから「セブン成長の最大の功労者」「退任を延期できないのか」「長い間、お世話になった」など慰留や感謝の言葉が相次ぎ、鈴木氏の存在の大きさを改めて印象付けた。

   これに対し、井阪氏ら新経営陣には「功労者をなぜ追い出すのか」といった厳しい意見が噴出。鈴木氏は「若い人が後を継いでくれると自信が持てた」と井阪氏らへの支持を訴えることでその場を収め、最後は求めに応じて井阪氏と握手を交わし和解を演出した。

   最近は「これからは新しい人たちの時代」「新体制には何も注文をつけるつもりはない」などと周辺に漏らしていたという鈴木氏。引退会見時とは打って変わって憑きものが落ちたような総会での対応にも、業界からは「内紛劇の末の退場に忸怩たる思いはあるはず」との指摘はあるものの、「日本のコンビニをここまで育て上げた鈴木氏にとって、会社の恥をさらして企業イメージが悪化するのは耐えられないこと。自分を信じてついてきてくれたコンビニオーナーや社員への背信にもなるので矛を収めた」(業界関係者)ということか。

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