猫の「高所落下症候群」にも注意を
実は「高所平気症」になるのは人間に限らない。高層階で飼うペットの猫にも、同じ「症状」が現れるようだ。
獣医麻酔外科学会のウェブサイトには、2010年9月9日付の同学会誌に、猫の「高所落下症候群」のリポートが掲載されている。1件目はマンションの6階から、2件目は7階から、いずれも転落して骨折したという。2匹とも治療を受け、助かった。
リポートによると欧米でも、こうした猫の高所落下症候群の報告があるそうだ。最後に「今後このような症例は増えてくる社会背景があるが、飼主への啓蒙により予防することが大切」と警鐘を鳴らしている。
複数の獣医のブログにも、同様の事例が書かれていた。神奈川県の動物病院のブログには、猫同士がけんかして1匹が高所から落下、骨盤を骨折した例が紹介されていた。猫は高い場所が好きで、たとえ落ちても体を巧みに回転させて無事に着地するイメージがある。だがこのブログでは、猫が建物の2階(約3.6メートル)以上の高さから落下した場合、さまざまな損傷をこうむる可能性が高いと紹介している。
高層階に住む際、子どもの安全を守るのは言うまでもないが、猫をはじめペットの行動にも気をつけた方がよいだろう。