北海道の小2置き去り事案は、不明から6日ぶりに男の子を無事保護したことで解決をみた。「よかった」「ほっとした」......関係者だけでなく、ネット上でもそんな安堵の声が多くみられた。「あとは、そっとしておいて上げて」と、マスコミに注文を出す人も少なくない。
一方で、「(話が出来過ぎていて)不自然」などと、「無事救出の美談」に違和感を持つ人もいるようだ。「水だけ」で丸5日以上も暮らしながら、男の子が自分で歩けるほど元気だったことや、発見された自衛隊施設の管理をめぐる証言の「食い違い」など、依然、謎も残されている。
偶然、非常に珍しい...専門家にも驚き
5月28日夕、親によって車から降ろされたあと不明になっていた田野岡大和君(7)は、6月3日朝に不明場所の隣町にある陸上自衛隊演習場内の宿舎で無事保護された。そうした経緯は、J-CASTニュースも「大和君が歩いた約10キロの上り坂 その先の演習場は捜索せず」(6月3日配信)などで伝えた。
それまでのローラー作戦による捜索でも発見されず、6月3日からの捜索態勢の縮小が決まっている中での奇跡的な救出だった。
その発見が奇跡的だったことは、一夜明けた4日付の新聞各紙の報道からも、うかがえる。毎日新聞は、社会面で「偶然重なり命つながる」と見出しをつけた(東京最終版)。朝日新聞は、陸自関係者の「(陸自施設に無事たどり着いたのは)いろんな偶然が重なったとしか考えられない」との見方を伝えた。日経新聞は、「健康な成人なら水だけで約1週間生存できるとされるが、小児で同様のデータは聞いたことがない。非常に珍しいケースではないか」という、小児医療センターの専門家の声を掲載した。
「偶然」「非常に珍しい」......専門家らをも驚かす展開だっただけに、ネットでも、にわかには信じられない、といった反応を示す声もある。「奇跡的だ、良かった」と好意的に受けとめる人がいる一方で、ツイッターなどには「不自然な点いっぱい」「不自然すぎるでしょ」といった声も挙がっている。