ウオーキングの凄い効果がまたひとつ 週5日歩いて13種類のがんリスク下げる

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運動するとがん発症の「悪玉ホルモン」が減る

   運動を習慣にすると、なぜがんの発症リスクが下がるのだろうか。研究を主導した米国立がん研究所のスティーブン・ムーア氏は「今回の研究では、運動ががん予防に役立つ理由は明らかにできませんでしたが、運動をすると、様々ながんの発症との関連が認められるホルモンの値が低下することがわかりました。特に、インスリンの値が制御されたことが重要です」と指摘している。

   それは、こういうことだ。最近、がんの発症リスクが高くなるメカニズムの1つに、肥満や運動不足によって「高インスリン血症」になることが影響していることがわかってきた。糖尿病の前段階だ。血液中のインスリン値が上昇し過ぎる症状で、細胞の増殖や成長促進の働きをするIGFという物質の活動が活発になる。すると、がん細胞の成長も促進され、どんどん増殖していく。

   インスリン値は血糖値が高くなると上昇するが、運動をすると血糖値が下がるので、インスリン値も正常になる。また、女性ホルモンや男性ホルモンの分泌が乱れるとがん細胞が増殖しやすくなるが、運動をして体脂肪を減らすと、これらの性ホルモンの分泌が調整され、がんの発症リスクが下がると考えられる。さらに、運動には、がん細胞の発生を誘発する「活性酸素」を除去し、体全体の免疫機能を高める効果があるのだ。

   ムーア氏は「余暇時間は家の中で過ごさず、ぜひ外に出て、ウオーキングなどの運動を楽しみましょう」と呼びかけている。

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