「しつけ」として親に置き去りにされ、北海道七飯(ななえ)町の山林で行方不明になっていた小学2年生の田野岡大和くん(7)が2016年6月3日朝、無事保護された。大和くんの両親が、搬送先の病院で身元を確認した。
大和くんの行方が5月28日に分からなくなった時の状況について、親の説明が当初は「しつけ」ではなく、「山菜採り」だったことなどから混乱が生じ、捜索も長期化したことから、テレビのコメンテーターや一部のネットユーザーの間では、単純な不明事案ではなく、何らかの事件性を疑う声も出ていた。そこに無事発見のニュースが伝わり、ネット上では「疑ってごめんなさい」と謝る声が相次いで出ている。
「色々へんな憶測までしちゃった」
捜索には途中から自衛隊も加わり、警察や消防とともに連日、「置き去り場所」を中心に広範囲を捜索したが見つからず、警察犬も臭いにまったく反応しなかった。一定間隔で人が並んで探す「ローラー作戦」も実施したが、大和くんは見つからず、謎が深まっていた。
6月2日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)に出演したコメンテーターの玉川徹氏は、「日が暮れようとしているのに子どもが自分から山の中に入る理由がない。大人だって入らないのに、子どもは怖くて入らないはず」と、父親の説明をいぶかった。ネット上では、根拠もなく「なにかをまだ隠してる」「もしかして両親が...」などと心無い指摘も出ていた。
3日放送の同モーニングショーでも、「千葉県警元警部」の田野重徳氏が現場(2日撮影)から、「消去法でいくと、どうしても事件性が考えられる」と指摘。玉川徹氏は「これだけ、いろいろな可能性を考えてすべてが違うとしたら、これからは今まで否定してきたことも考慮に入れて根本的に見直さないといけない」と、単純な行方不明との見方に強い疑義を表明した。
ところが、そのくだりの放送直後、大和くんと見られる男児を保護、の一報が入った。けがもなく、1人で歩けているという。場所は行方不明となった所から約5キロ離れた、鹿部町の自衛隊演習場だった。
これを受け、ネット上の声は一転。
「疑ってごめんなさい」
「散々疑われてました・・。私も疑い始めていました。ごめんなさい」
「なんか色々へんな憶測までしちゃったよ!!ごめん」
「心の中で思った最悪なことは、心の中でごめんなさいしておいた。 許してください」
などと平謝り。
その後、男児は両親により本人と確認された。ほっと安堵する声がネット上に相次いでいる。