警察犬が臭いに反応しなかった理由
警察犬が臭いに反応しなかったというのは、本当なのか。
この点について、七飯町の総務財政課では、J-CASTニュースの取材に次のように答えた。
「置き去りにしたとされた夜に、警察犬がすぐに出動し、臭いを拾えなかったというのは事実です。その理由については、親の方が現場の記憶違いをしていたか、犬に嗅がせた臭いが弱かったか、などが考えられますが、よく分かりません。その後に雨が降っており、臭いがあったとしても消えていて、もう犬に頼るのは難しいでしょう」
男児が林道から奥に入った可能性については、こう言う。
「道からちょっと入るだけで、植物が密集した藪になっており、大人でも進むのは大変です。おまけに足元も悪く、沢も乗り越えなければ奥へは行けません。道に置き去りにしたとしても、子供が山の中に入っていくことは考えにくいのでは」
もっとも、可能性はゼロではなく、警察や消防、自衛隊などが6月2日、200人規模で山に入って1メートル間隔でローラー作戦をして男児を捜していた。
なお、男児の父親は、当初ウソをついていた理由について、「本当のことを言うと虐待などを疑われると思った」などと話していた。
そこで、函館児童相談所に取材すると、男児について児童虐待の相談などがあったかについて、「まったく扱っていません」と否定した。七飯町の総務財政課でも、「町役場には、虐待の情報は入ってきていないです」と話した。