情報通信会社と「麻雀」の意外な接点
ただ、情報機器の販売を行う同社と「麻雀」の接点が見えないのも確か。その点について、広報担当者に尋ねると、「いえいえ、弊社と麻雀は関係が深いんですよ・・・」と切り出した。実は、一部の愛好家の間では、同社は「麻雀が強い会社」として知られているというのだ。
電通や講談社、LINEなど名だたる企業が顔を並べる「麻雀企業対抗戦」にも参加しており、過去に麻雀最高位の称号を獲得した藤田晋社長率いるサイバーエージェントに勝利した経験もあるという。
そうした接点を背景にスタートした「麻雀選考」は、ネット上でも大きな反響を呼んでいる。ツイッターやネット掲示板などには、
「自分の人生を賭けたギャンブルで、どれほど冷静に考えられるかを見測るってのはいい発想」
「麻雀って個性や性格が物凄くわかるから良い方法」
など好意的な反応が目立った。一方で、「こういう会社は信用できない」との声も一部で見られた。
同社は前回のイベントの好評を受け、6月17日には第2回の麻雀選考を開催予定。プロ雀士は参戦しないが、すでに定員を上回る応募が集まっている。広報担当者は、北海道や滋賀からの応募もあるとして、
「麻雀採用を通じて、これまでより応募いただく学生の幅が広がっていることを実感しています」
と確かな手応えを語った。
ほかにも、就活生の注目を集めるため、ユニークな手法を取り入れた選考を実施する企業は増えている。ネットメディアを運営するVOYAGE GROUP(ボヤージュグループ)は、体感型アトラクションのような「宝探し選考」を導入。カラオケ機器を販売するエクシングは、自社製品を用いた「カラオケ選考」を16年春入社の新卒採用で実施した。