舛添都知事「所信表明」に傍聴者あふれる 陳謝2分だけ、「居眠り」続出

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「わざわざ来るほどの内容じゃなかった」

   舛添知事は所信表明演説で、「都民の皆様、都議会の皆様に多大なる迷惑をおかけしたことを心から深くおわび申し上げたいと思います」「ご批判を真摯に受けとめ、改めてまいります」などと謝罪の言葉を繰り返したが、疑惑についての具体的な説明は避けた。

   海外出張について、航空機のファーストクラスと宿泊施設のスイートルームを「使用しない」と明言。政治資金問題の調査結果について「審議に間に合うようにしたい」と述べ、議会が閉会する6月15日までに公表するとした。ただ、25分に及んだ演説の中で、一連の疑惑について言及した時間は約2分だけだった。

   ――こうした知事の演説中、一般の傍聴者はどんな反応を見せたのか。

   疑惑について触れた演説の冒頭部分には聞き入っていた様子の傍聴者だったが、その後別のテーマに話が移ると、段々と船をこぐ人の姿が目立ってきた。記者が確認した限りでは、少なくとも15人以上が演説途中で「居眠り」を始めていた。うつらうつらと眠そうな様子で目をこすったり、大きなあくびをする人も多く、全体として「どこか退屈そうな雰囲気」に包まれていた。

   閉会後、舛添知事が退出する際には「税金ドロボー」「やめろやめろ!」などの野次が飛んでいたが、声を上げたのは2~3人だけ。なかには、「楽しかったね」などと声を掛け合う高齢者のグループや、都の職員に対し「今日はありがとうございました」と礼を告げる女性もいた。

   もちろん、議会の終了後に記者が取材として話を聞くと、「わざわざ来るほどの内容じゃなかった」「テレビで見た会見の内容とほとんど同じだった」などと怒った様子で答える人が多い。だが、取材が終わると、多くの人がコメント中とは雰囲気が一変する。なかには、記者の肩を叩き、「うまいこと書いてください」と歯を見せる人までいた。

   専門学校の授業で傍聴に訪れたという10代の女性は取材に対し、「最初はちゃんと聞いていたんですけど、退屈だったので途中から寝てしまいました」などと話していた。

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