「リーマン・ショック」は和製英語
一方、民進党の玉木雄一郎衆院議員は2016年5月30日付のツイッターで、
「『リーマン・ショック前に似ている』と総理が説明した4枚の資料の英語版を見て驚いた。日本語版には11か所も登場した『リーマン・ショック』という言葉が英語版には一度も出てこない。日本語版にはあるカッコ書きの説明部分もない。悪質な情報操作だ」
と痛烈に批判した。
ところが、これがインターネットで失笑を買った。
「リーマン・ショックは和製英語。英語では『the financial crisis』と表現されるのですから、当然ありませんよ」
「陰謀論を口にするのであれば、それなりの材料を揃えてからにしたほうがいいですよ」
「こういうのも悪質な情報操作じゃないんですかね?」
と、呆れぎみのコメントが相次いだ。
だが、こうした声に対しても、玉木氏はツイッターで、
「リーマン・ショックは和製英語で英語ではthe financial crisisではないかと指摘をいただいていますが当然認識しています。英語版にはそのthe financial crisisが6回しか出てこないのに日本語版にはリーマン・ショックが倍の12回も出てくることの不自然さです」
と当初の主張を維持して反論。 6月1日付でも、
「極秘に資料まで作成しサミットを利用して『リーマン前』の経済危機を印象づけようとしたがG7首脳の理解を得られず失敗。まずいと思って世耕副長官のせいにして発言を修正。危機にあるのは世界経済ではなく安倍内閣の意思決定プロセスではないか」
と指摘した。
「リーマン・ショック」級の危機が迫っているのかどうかは国内外で見解が分かれたままだが、その言葉を使ったどうかも曖昧にしたまま、「消費増税は再び2019年10月まで延期されることになった。