北海道男児置き去りは「しつけ」か「虐待」か 芸能人巻き込み論戦「沸騰中」

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   北海道七飯町の山林で小学2年生の男児(7)が行方不明となっている問題で、「しつけと虐待」の線引きをめぐる議論が巻き起こっている。ネット上で盛んな意見が交わされる中、SNSなどで持論を展開する芸能人も続々と登場している。

   「明らかにネグレクト!虐待です」「殺人同等で問われるべきですね」――。今回の件を「しつけではなく虐待」とみた芸能人からは、このように両親を過激に批判する声が次々と上がっている。一方で、ビッグダディこと林下清志さんなど、自身の育児経験から「(親を)責める気にはとてもならない」と同情的な立場をとる芸能人もいる。

  • 「虐待です!」「悪いしつけの見本」などと批判を繰り返す尾木直樹さん
    「虐待です!」「悪いしつけの見本」などと批判を繰り返す尾木直樹さん
  • 「虐待です!」「悪いしつけの見本」などと批判を繰り返す尾木直樹さん

茂木健一郎「しつけではありません。犯罪です」

   男児が行方不明になったのは2016年5月28日17時頃。両親から「しつけ」として七飯町の山中で車から降ろされた後、行方が分からなくなった。約5分後に父親が現場に戻った際には姿が見えなくなっていたという。警察や消防が100人以上の体制で捜索を続けているが、31日17時時点では男児の手がかりすら見つかっていない。

   当初、両親は山菜採りをしていた際にはぐれたと警察に説明していた。事実とは異なる虚偽の説明をしたことについて、父親は「世間体を気にした」などと複数のメディアからの取材に答えている。産経新聞電子版が29日に配信した記事によれば、父親は「親としての威厳を示さなければ」という思いで、男児に反省を促すため山中に放置したという。

   この一件を発端に、ネット上では「しつけ」と「虐待」の線引きをめぐって盛んな議論が交わされることになった。ツイッターやネット掲示板には、両親への批判や同情を含む様々な意見が数万件以上は寄せられている。

   こうした議論には、芸能人も次々と「参戦」している。脳科学者の茂木健一郎さんは29日のツイッターで、「『しつけ』ではありません。『保護責任者遺棄罪』(刑法218条)という犯罪です」とツイッターに投稿。続けて、「『しつけ』という言葉を使う人も嫌いです」とも述べており、両親に批判的な立場を示している。

   タレントのクリス松村さんは29日、「置き去りが...しつけという感覚...恐ろしい」と持論を展開。「大人という立場を利用して、子供に対する精神的な暴力」として、「許しがたい行為」だと断じた。また、エジプト出身タレントのフィフィさんも同日のツイッターで、「どんな結果であれ親はネグレクト、いや虐待」「殺人同等で問われるべきですね」などと両親の行為を厳しく批判している。

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