同じ染色体上にある血液型遺伝子とコレステロール遺伝子
また、最近、血液型を決める遺伝子は、血中コレステロールを調整する一部の遺伝子と同じ染色体上にあることが判明した。特にO型の場合は、血液型をOに決める酵素が、同時に心筋梗塞を予防する働きに関連していることもわかった。一方、(1)で紹介した米ハーバード大学の研究によると、A型は悪玉コレステロール値が高くなり、AB型は心筋梗塞につながる血管の炎症になりやすいことが指摘されている。もともと、O型は「血液サラサラ」、A型やAB型は「血液ドロドロ」になりやすい傾向があるようだ。
とはいえ、自分の血液型を単純に喜んだり、ガッカリしたりするのは禁物。ハーバード大学で研究を行なったルー・チー博士はこうコメントしている。
「自分の血液型のリスクが高いことを知ると、病気予防に留意するきっかけになります。血液型が何型であろうと、喫煙、肥満、運動不足、高コレステロールなどの悪い生活習慣より危険な因子はありません。自分の血液型を変えることはできませんが、生活スタイルは変えることができます」