英語でも不安を煽るような情報がネットに流れた
災害が発生すると、ネットにはたびたび根拠のないデマが流れる。熊本地震でも「動物園からライオンが逃げた」「モールで火災」といったウソ情報が被災者を困らせた。幸いフィリップスさんは日本語の情報を読まなかったので、デマには惑わされなかったが、英語の国際報道の中にも、地震をセンセーショナルに報じて不安を煽るような内容があり、混乱したこともあったという。電話で父と話すうちに「大丈夫」と冷静に判断できるようになったそうだ
「震災デマ」は時に、外国人が「不審者」にされることがある。だが熊本学園大国際交流委員長のカーク・マスデン准教授は、「私が知る限り、外国人を標的にした変なウワサは、ネット上でほとんど見かけませんでした」。逆にボランティア活動に携わる外国人が好意的に報道されていたと話す。
マスデンさんは地震発生当初から、長年知人と共同で運用しているフェイスブックページ「Kumamoto International」を活用し、信用できる情報を英語で発信を続けてきた。メディアの震災記事や生活関連の情報のシェアや、マスデンさんらの独自のリポートが掲載されている。