熊本地震「落書」で注目の「HAARP」とは 犯行の動機が見えてきた?

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   熊本地震で倒壊した住宅や市役所庁舎に落書きしたとして会社員の男が逮捕されたことを受け、ネット上で注目を集めている言葉がある。HAARP――米国の「高周波活性オーロラ調査プログラム」の略称だ。

   一見、地震とは何の関係もなさそうなものだが、実はこれ、一部の人々の間では「地震兵器」としてかねてから信じられている。見つかった落書きにも、この言葉が含まれていた。

  • 高周波活性オーロラ調査プログラムの施設(写真:AP/アフロ)
    高周波活性オーロラ調査プログラムの施設(写真:AP/アフロ)
  • 高周波活性オーロラ調査プログラムの施設(写真:AP/アフロ)

「地震兵器」と信じる人たちがいる

   逮捕されたのは、同県八代市に住む会社員の男(47)。2016年5月26日、倒壊した益城町の住宅に「売国皇室によるテロ地震」と黒いスプレーで落書きしていたところ、周辺をパトロールしていた私服警官に見つかり、器物損壊容疑で現行犯逮捕された。

   28日には八代市役所にも落書きしていたとして、建造物破損などの容疑で再逮捕された。男は容疑を認めているという。

   市役所の落書きが見つかったのは15日のこと。当時の報道では、落書き内容を「全壊も少しだったネー」という部分を強調して報じるメディアが多かったが、実際に書かれていた全文は

「キャハーHAARPで全壊も少しだったネーでも落書き報道は出来ましぇん だってポチモン放送局だし~ 666」

というものだった。

   ここに書かれている「HAARP(ハープ)」とは、米国が展開している「高周波活性オーロラ調査プログラム」のことだ。米国空軍と海軍、国防高等研究計画局(DARPA)が主体となった共同研究施設で、巨大アンテナから電磁波を高層大気に向けて照射し、電磁波と電離層の関係等を調べているとされている。

   ただ、軍関連施設とあって、その実態は明らかになっていない。

   そうした事情もあってか、以前から地震発生との関係が指摘されるようになり、「強力な高周波エネルギーを放出できる地震兵器」「世界中のどこでもピンポイントで照射し、地震を引き起こすことができる」などというウワサが流されている。さらには「人間の精神さえコントロールしてしまう」という説まである。

   こうした説を信じる人たちの間では、1995年の阪神・淡路大震災、2011年の東日本大震災、そして2016年4月の熊本地震もHAARPが引き起こしたものだと考えられているのだ。

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