ちょっと目を離したスキにすぐ死んでしまう――かつて、ブームの際にプレーした経験のある人は、「たまごっち」にそんなイメージを持っているだろう。しかし、現代のたまごっちは「死なない」のだという。
仕様変更の背景にあったのは、主なプレーヤー層が女子高生から女子小学生に移ったこと。「死ぬ」時代を知るファンからは、「たまごっちは死んでこそ子供たちは頑張るの」と厳しい指摘も出ているが...。
「死ぬ」ことは子どもには「ショック」?
1990年代半ばのブームからおよそ20年。仕様変更を繰り返しながら、2014年9月に現行機となる「たまごっち 4U」(TAMAGOTCHI 4U)が発売された。
画面はカラーに置き換わり、機体はよりファンシーな色になった。見た目だけでもかつてブームを起こした「たまごっち」とはどこか違う印象だ。しかし内容には、それよりも大きな変更が加えられていた。
それを報じたのは2016年5月30日放送の「スッキリ!!」(日本テレビ系)。「リカちゃん人形」や「ミニ四駆」といった懐かしい玩具の「ブーム再来」を取り上げる中、現在のたまごっちの内情を紹介した。
発売元となっているバンダイの担当者は番組の取材に対し、プレーヤー層の「低年齢化」を説明。合わせて、たまごっちが「死ななくなった」ことを明かした。そのうえで、こう語る。
「世話をしないと死んでしまうというのが、玩具として衝撃的な内容だったので、そこを残すべきかどうかすごく社内でも議論があった。(「死ぬ」仕様が)子どもたちにとってすごくショックなのではないかと話があり、『死なない』という形にしている」