【熊本地震とインターネット(3)】 復旧支えるボランティアを確保せよ フェイスブックでリピーター増やす

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   熊本地震の被災地では連日、各地からボランティアが駆けつけて復旧作業を手助けしている。損壊した家屋の片づけをはじめ、ボランティアの貢献度は高い。

   人数を安定的に確保するため、熊本県内の各自治体はインターネットによる広報、募集活動を続けている。当面は多くの人手が必要な状況が続くだけに、新規募集だけでなく、1度来た人に2度、3度と足を運んでもらうアピールをしている。

  • フェイスブックでは「またボランティアに来てほしい」とのメッセージを送り続けていると話す中川奈穂子さん
    フェイスブックでは「またボランティアに来てほしい」とのメッセージを送り続けていると話す中川奈穂子さん
  • 熊本市内に設けられた災害ボランティアセンター
    熊本市内に設けられた災害ボランティアセンター
  • センターのフェイスブックページ
    センターのフェイスブックページ
  • フェイスブックでは「またボランティアに来てほしい」とのメッセージを送り続けていると話す中川奈穂子さん
  • 熊本市内に設けられた災害ボランティアセンター
  • センターのフェイスブックページ

ゴールデンウィーク明けに急減

   熊本県内では2016年4月16日未明の本震以降、各地で余震が続いたため、安全への配慮からボランティアの受け入れはすぐには始まらなかった。熊本市が災害ボランティアセンターを開設したのは、4月22日。市社会福祉協議会が運営するフェイスブックを見ると、初日は1000人超がボランティア活動を希望してセンターに足を運んだ。

   このフェイスブックページは震災後、ボランティア募集に関する広報に重要な役割を果たしている。例えばセンター開設直前には、ボランティア初心者のために「食費・宿泊費はボランティアの皆様の自己負担となります」といった基本事項を告知し、開設後はセンターの場所、当日の受付時間、降雨や悪天候時の活動実施の有無、参加人数をこまめに報告してきた。

   熊本市でこれほど大規模なボランティア募集は初めてといっていい。そのため運用の変更も生じる。4月23日の投稿を見ると、ボランティアを依頼する被災者らの申し込みを電話とファクスにしていたが「電話がつながりにくい」との問い合わせが多く、電子メールでも受け付けるようにしたと告知している。

   センター開設当初数日は、800~1000人がボランティア活動に参加。ゴールデンウィークに入ると、受付者数が1000人を超える日もあり、実際に作業に携わる件数をオーバーして「あぶれる」人も出たほどだ。だが市社会福祉協議会の事務局長を務める中川奈穂子さんによると、連休終盤から人数が減少傾向になり、連休明けに激減したという。

   熊本県全体でも同様の傾向が見られた。県社会福祉協議会が日ごとに集計しているボランティア活動参加者数(速報値)によると、5月4日の3582人をピークに、平日だった6日は952人、週末の7、8日は2000人近くまで持ち直したが9日になると841人と急減した。

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