「知事がわざわざ足を運ぶようなことなのですか?」
舛添要一氏は、都知事選では介護や待機児童の問題を優先的に取り組むと公約していた。しかし、53回の視察では、介護施設や保育所はゼロだったことから、会見でその理由も問い質された。
これに対し、舛添氏は、「そういうご批判があることもきちんと踏まえまして、反省すべきは反省し、しっかりと今後改めるべきは改めたい」と答えた。事実上、こうした問題を優先しなかったことを認めた形だ。
五輪のときに導入するという共通の入場券について聞かれると、隣接3県の美術館の館長に会って、外国人が競技を見た後に便利なように夜8時まで開館することも含めてお願いしてきたと強調した。
ただ、記者からは「知事がわざわざ足を運ぶようなことなのですか?」と疑問が出た。この点について、舛添氏は、「結局は、局長や課長が行っても、最終的な大きなガイドラインが示せませんので」と言うに留まった。
こうした舛添氏の弁明ぶりについて、ネット上では、「こういうお願い、わざわざ視察しないと出来ないの」「知事がやる仕事では無いんだがw」「どう見ても、苦しい言い訳」といった疑問や批判が次々に寄せられている。
舛添氏の政治資金問題については、共産党が百条委員会の設置を唱え、民進党は調査チームを作って、6月1日開会の都議会で追及する構えだ。与党の自民・公明両党はまだ態度をはっきりさせておらず不透明な部分が多いが、舛添氏は、百条委出席について会見で聞かれると、「議会のご指示や決定に従います」とだけ述べた。