引越社関西との団体交渉は「箕面市」
双方の団体交渉は15年3月、従業員男性が未払い残業代や不当な弁償金の返還などを同社に求めてプレカリアートユニオンに加入したことで始まった。労組の公式ブログや公式サイトによると、男性は11年に入社したが、長時間労働と残業代の未払いに悩まされた。15年1月には営業車の運転中に車両事故を起こして、会社から48万円の弁償代を請求されたという。
さらに、労組加入後は営業職から「アポイント部」に配置転換、15年6月には一日中立ちっぱなしの「シュレッダー係」に異動させられた。同年 7月、これを不当とした男性は地位確認などを求める訴訟を起こしたが、懲戒解雇を突き付けられた(2か月後に撤回)。今も男性は「シュレッダー係」のままだ。
なお、清水さんは取材当日の5月27日も、同社の関連会社、引越社関西と団体交渉に臨んだのだが、「車で新大阪に行くより、道が空いている」という理由から、新大阪駅からも本社(大阪府吹田市)からも離れた箕面市を会場に指定されたという。