「自己責任」「毎回死者で放置される方がおかしい」
一方、こうしたニュースが伝えられると、ネット上では、遺族が訴えるのなら分かるが、部外者が伝統ある祭りにあれこれ口を出すのは何かおかしいのではないか、といった声が多い。
「これこそ自己責任やろ」
「自分から望んで生け贄になってるんだろ。ほっといたれよ」
しかし、一方では、
「毎回死者出してるのに放置される方がおかしい。神権政治とか中世通り越して古代やんけ」
といった意見も出ている。
こうした論議について、アディーレ法律事務所の岩沙好幸弁護士(東京弁護士会所属)はJ-CASTニュースの取材に対し、日本では毎年のように祭りの最中に死亡事故が起きていて、過去の事件では、主催者や関係者が業務上過失致死罪などで書類送検されることもあるため、宮司が何らかの責任を問われたとしても不思議ではない、との見方を示した。「生命を軽視し犠牲にすることが許されるものではない」というのはその通りで、伝統のある御柱祭であっても安全管理を徹底し事故が起こらないようにするのは主催者として当然だ、としたうえで、
「ただし、通常は被害者やその遺族が被害届を出したり告訴をするのが一般的なので、無関係の第三者が告発するのは珍しいといえます」
と解説している。
告発と告訴は、どちらも犯罪捜査の最初の手続きの一つだが、「告発」は誰もが捜査機関に犯罪を申し立てることができるが、「告訴」は被害者や遺族などが犯罪を申し出て処罰を求めるもので、種類が違う。