「キウイフルーツが便秘解消に効く」という研究成果が、2016年4月、世界16か国、185人の専門家が参加したニュージーランドでの国際シンポジウムで発表された。同国は世界3位(2013年、国連食糧農業機関)の生産量を誇るキウイ大国で、研究が盛んだ。
便秘に良いと言われる食品はヨーグルト、納豆、ゴボウなどが有名で、一見地味な存在のキウイだが、世界の学者が認めた秘めたる力とは――。
1日2個を2週間食べると、どんどん出る
同国オタゴ大学のリチャード・ギャリー教授は、キウイが消化器系にもたらす健康効果を発表した。便秘を訴える患者たちに1日2個のキウイを2週間食べ続けてもらうと、排便の回数・量が明らかに増加した。便秘でない人たちにも同量を食べ続けてもらったが、下痢にはならなかった。
キウイは食物繊維が非常に豊富だ。その量は100グラム中2.5グラムで、キャベツ(同1.8グラム)より多い。さらに保水力が高いので、大きく柔らかい便が作られやすく、便通が良くなるのだという。
キウイはオリゴ糖に似た糖質も含んでおり、腸のぜん動運動を促す「善玉菌」を増やしてくれる。これも便秘解消に一役買っている。
もっとも、この2つは他の食品にも見られる効果だ。キウイの最大の特徴は、「アクチニジン」というタンパク質分解酵素を含んでいること。これが他の食品にみられない便秘解消パワーを発揮するもとになっている。