東北大と阪大、「ALS」新薬の臨床試験へ 難病の治療法確立に期待高まる

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   東北大学大学院の青木正志教授(神経内科学)と大阪大学大学院の望月秀樹教授(同)の研究チームは2016年5月13日、全身の筋肉がやせていく難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」の新薬の臨床試験を始めると発表した。

   ALSは運動神経の異常により全身の筋力が徐々に低下する疾患で、発音、飲み込み、呼吸も含めた全身の力が弱くなっていく。国内で9000人以上、世界では35万人の患者がおり、発症後3年の生存率は50%以下といわれる。薬は存在するが効果が不十分で、治療法が確立されていない。

   青木教授らは、肝細胞を増殖する因子として発見された「HGF」という物質に注目。運動神経細胞を保護する作用も強いため、治療薬として期待できると考え、研究を進めてきた。2011~2014年に行った臨床試験ではHGFの安全性を確認した。今回はHGFから遺伝子組み換え技術を用いてつくった新薬の効果を調べる。期間は2019年8月までを予定している。

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