脳が若返り認知症予防になる「新発見」 「4つの食材」と「そろばん」がすごい

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【たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学】(テレビ朝日系)
2016年5月10日放送
「新発見!認知症を予防する4つの食材SP」

   脳の神経細胞が減少し、記憶力や判断力の低下を招く認知症。高齢化とともに患者数は増え続け、2025年には730万人、65歳以上の5人に1人が患うという推計もある。

   そんな認知症が、ある食材をしっかり摂(と)ると予防できる可能性がある。

  • 4食材のひとつは牛乳、あと3つとは
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牛乳やチーズがいいとわかったのは初めて

   気になる食べ物は、福岡県久山町で行われた疫学研究で明らかになった。

   この町は、40歳以上の人口分布、40歳以上の就労人口の産業別割合が、日本全国の集計とほぼ同じ割合になっている。日本人の平均に近い、すなわち「日本の縮図」とも言える町で、モデルケースとしてこれまで様々な疫学調査が行われてきた。記事冒頭で紹介した認知症患者数の推計も、久山町での調査結果をもとに算出した。

   今回の研究では、久山町に住む約1000人を対象に15年間追跡調査を行った結果、ある4つの食材を食べていると認知症の発症リスクが約4割低くなることがわかったという。

国立長寿医療研究センター・遠藤英俊先生「今まで発表されているものとは違った新しいもので、非常に興味深い」

   その食材とは、(1)大豆・大豆製品、(2)牛乳・乳製品、(3)野菜全般、(4)海藻類だ。

   野菜全般についてはこれまでの研究でも認知症予防に効果的だといわれてきたが、ほかの3種類は意外な名前が並んでいる。

   まず大豆・大豆製品は、まだ詳しいメカニズムはわかっていないそうだが、大豆に含まれるイソフラボンが、認知症の原因となる「アミロイドβ」というタンパク質が脳に蓄積するのを抑えるという研究結果があり、それが予防につながっている可能性がある。

   牛乳・乳製品は、遠藤先生いわく「認知症予防に牛乳やチーズがいいという結果が出たのは今回が初めて。これはトピックスだと言っていい」。

   乳製品には脳の神経細胞を保護したり、成長を促したりする作用がある可能性があり、今後の研究に注目が集まっている。

   海藻類もまだ詳しいメカニズムがわかっていないが、ミネラルが動脈硬化を予防し、脳卒中が原因の認知症を防ぐ可能性があるそうだ。

豆腐半丁、牛乳コップ1杯でOK

   久山町には、毎日しっかり4つの食材を摂る「健康賢者」がいる。85歳の稲田泰子さんだ。

   稲田さんは一人暮らしで、腰痛がある以外は特に体の不調はなし。健康の秘けつとして「おいしくて健康になるもの」を食べるのを心がけている。

   スタッフが来週の予定を聞いてみると、壁掛けのカレンダーには何も書かれていないのに、1週間のスケジュールがスラスラと口から出てきた。全部で15品書かれた買い物リストをスーパーの入り口前で渡し、メモを取らずに覚えて買ってきてもらうと、13品クリア。さらに医療現場で使われている認知力年齢テストを受けたところ、実年齢より13歳若い72歳相当という結果になった。

   そんな稲田さんのある1日の食事を見てみると、朝食はにんじん、さといも、しいたけ、玉ねぎ、長ねぎ、豆腐、わかめを入れたみそ汁に、大豆と一緒に炊いたご飯、ハムとキャベツのサラダ、デザートにきなことヨーグルトをかけたバナナというラインアップ。

   昼食はオリーブオイルでちくわとブロッコリーを炒めた料理と雑穀米、漬け物、お湯で溶かしたスキムミルク。間食にはチーズを食べ、夕食は甘鯛の煮付けときんぴらごぼうに、大豆ご飯、サラダ、漬け物だった。

   1週間分の食事を見ても、4つの食材をバランスよくたっぷり食べていて、特に大豆・大豆製品の1日の平均摂取量は、日本人の平均58.2グラムを大幅に上回る137.4グラム(豆腐半丁弱相当)。牛乳・乳製品も、日本人の平均120.8グラムを超える147.1グラム(コップ1杯相当)だった。

   さらに稲田さんは毎晩、そろばんで計算して家計簿をつけている。

遠藤先生「1日を思い出すことで記憶力がアップするし、計算することで神経活動を活発にする。一番いいのはそろばん。手を使って同時に計算をすると認知機能に対しての効果が高い。稲田さんは食生活がいいのと、家計簿をつける、そろばんを使っていることが総合的にいいのではないかと思います」

   稲田さんと同じ生活をすることで認知機能は若返るのか。最近物忘れに悩んでいる東京都在住の岩瀬絢子さん(74)が実践した。始める前に稲田さんと同じ認知力年齢テストを実施したところ、実年齢より10歳上の84歳相当というショッキングな結果だった。

   10日間4種類の食材をしっかり食べ、大豆・大豆製品と牛乳・乳製品は稲田さんの1日平均摂取量以上を毎日摂った。さらに毎晩そろばんを使って家計簿をつけたところ、10日間を終えた時点で、認知力年齢テストは81歳相当という結果に。3歳の若返りに成功した。

岩瀬さん「これだったら続けていけそうです。明日からも同じように取り組んでいってみます。(認知力年齢が)60歳から65歳まで頑張らなきゃ。10歳若返りたい」
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