インターンシップに参加すると「内定」に近づく?
ディスコは、学生に人気がある、経団連に加盟する大手企業などは採用・就活指針を守っているとみているが、大手企業が経団連の指針を順守しているというのは、あくまで「表向き」なのかもしれない。
少なくとも、学生たちにそう思わせていることがある。ここ数年、活発になってきた「インターンシップ」がそれだ。インターンシップは「企業の就業体験」が目的。企業が会社説明会とは別に開いているもので、学生は就活前の3年生の夏ごろから企業と接触できるメリットがある。
一方、企業側も優秀な学生を「囲い込む」ため、通常の書類選考や採用試験、面接以外の「判断材料」として利用しているフシがある。学生のあいだで、「インターンシップに参加すると『内定』に近づく」と、ささやかれているのはそのためだ。
2016年春から、あるIT企業で勤めはじめた女性社員は、こう明かす。
「インターンシップに参加して、企業が優秀と判断した学生には事前に、優先的に会社説明会を行ったり、面接時の応対の仕方について教えてくれたりします。あからさまに学生が内定を得るのに有利であることをにおわす企業もあり、現実に早い段階で内定がもらえることもあったようです」
大手企業による、インターンシップでの囲い込みは活発なようで、現在内定を得ていない学生の中にも、内定を打診されている学生がいないとはいえない。
そんな大学生の就活に、インターネットでは、
「指針なんて意味ない。学生も企業も嘘つきまくり」
「やめちゃえばwww」
「そもそも『人柄』とか、そんなもんが1度や2度の面接でわかんのかよ」
「どーせ、3年経たないうちに辞めるんだろ。新卒も転職もいっしょにやればいいじゃん。企業もそのほうが楽だろ」
「6月からでええよ・・・ 俺ずるしたくないし」
「公務員になるわ。これならスケジュールに左右されないもんねwww」
「よく学歴偏重とかいうけど、高学歴学生はそれまで頑張ってきたんだから、企業がそれを重視するのは当然じゃん。やっかみかよ」
といった憤りの声やあきらめ、経団連の指針がすでに形骸化しているとの指摘が、数多く寄せられている。