日本銀行が2016年2月に導入したマイナス金利政策について、8割の企業が「影響はない」「わからない」と答えていたことが、5月19日に帝国データバンクが発表した調査結果で明らかになった。帝国データバンクでは、「マイナス金利の効果が、企業に浸透するまでには至っていない」とみている。
マイナス金利政策の影響について、43.5%の企業が「影響はない」、35.1%が「わからない」と答えた。
一方、企業の23.3%で「借入金利が低下した」と答えた。規模別にみると、低下した企業は大企業では25%。一方、中小企業は17%にとどまった。金融機関側から提案が半数超を占めるものの、3割超の企業は自ら借入金利の低下を求めて交渉していた。
また、マイナス金利の導入をきっかけに、新たな資金需要が発生した企業は11.1%で、主な用途として、「設備投資」が64.2%、「運転資金」は39.2%、「事業拡大」は23.9%だった。
なお、調査は4月15~30日に実施。1万246社から回答を得た。