「月刊住職」は「大混乱もあり得る」と警鐘
カレンダー業界は事態をすでに把握し、対策に乗り出している。カレンダーや暦の歴史、文化の保護に取り組む「日本カレンダー暦文化振興協会」(暦文協、東京都台東区)は15年8月に公式サイトで見解を発表。冬至を尊重する立場から11月22日からの1か月を旧暦11月と決め、次の月を「閏11月」とする案を示した。ただ、これも強制力はない。旧暦はすでに廃止された、という前提に基づき、国立天文台などの公的機関が最終決定を下さないためだ。
決まらないと、カレンダー業界以上に困るのは冠婚葬祭に携わる人々かもしれない。仏教関係者向けの専門誌「月刊住職」の16年1月号は「2033年問題」を大きく取り上げ、「十七年の間に統一見解がまとまらないと、大混乱もあり得る」と警鐘を鳴らしている。
現役の僧侶が店番を務める東京・四ツ谷の「坊主バー」も16年5月18日、公式ツイッターアカウントで「2033年問題」に触れ、こんな事情を明かした。
「友引は葬儀をしない為坊さんの休日。つまり友引の前日はお通夜しない。坊さんの飲み会や合コンは友引前日に行われます。一部仏教界が予定が組めないと嘆いています」
いずれにせよ、仏教関係者は「気が気でない」らしい。この問題、いつ、どういう風に解決するのだろうか。