20年以上も「閉店セール」を続け、本当に閉店したと話題になった大阪・西天満の「靴のオットー」の関係者が、今度はネット上で靴店を始めた。やっぱり閉店してなかったのか、とまたもや話題になっている。
「もうあかん やめます!」。靴のオットーでは、バブル崩壊後から、店の上にこんな派手な垂れ幕を掲げ、毎日のように「閉店セール」を行ってきた。
靴のオットーの「閉店」後も様々なうわさ
ところが、2016年に入って、店主の竹部浅夫さん(74)が体調を悪化させ、2月20日で本当に閉店すると報じられた。ネット上では、「それは本当か」などといぶかる声が出て、「閉店」後も様々なうわさが流れたが、店舗はシャッターが下ろされたままにはなっている。
それが5月17日になって、靴のオットーが「ネット上で復活した」などと一部で報じられた。通販サイトの店は、閉店セール名を取った「シューズショップ もうあかん」で、4月に楽天で、5月にアマゾンで開店していたというのだ。
実際に店は、靴のオットー同様に、かかと部分を高くして背を高く見せるアップシューズを扱い、ビジネスシューズなど50種類ほどを売っている。商品を見ていくと、すでに売れ切れの表示も出ていた。
ネット上では、「本当の本当に閉店詐欺じゃん(´・ω・`)」との指摘も交え、「やっぱり復活したんだね。。。」「商魂たくましい」「ええやん!頑張ってね!」などと書き込まれている。
靴のオットーは、閉店危機を乗り越えて復活したというのは本当なのか。
「もうあかん」の店は、閉店前に店主の竹部さんに代わって店番などをしていた司法書士の小山秀司さん(65)が代表を務める会社が運営し、妻の千鶴さん(51)が店を切り盛りしている。そこで、J-CASTニュースが取材すると、秀司さんはこう説明した。
テナント解約し、税務署に廃業届も出したが...
「実際には、復活ということではありません。靴のオットーは、今年の2月末にテナント契約を解約しており、4月1日付で税務署に廃業届も出しています。竹部は、現在は無職ですよ。ただ、店をスタートさせるときにアドバイザーとして、商品の仕入れルートなどを紹介していただいています。現在は、アップシューズのメーカー6社から仕入れていますが、今後は、普通の靴も売っていきたいと思っています」
靴のオットーには、常連が100人以上おり、近くにある小山秀司さんの会社に来てもらえれば、靴も見せられるそうだ。10種類ぐらいは置いてあるという。また、入居していたビルが老朽化して6月末までに壊され、新しいテナントビルが建てられるとも明かした。
とすると、そこから復活する可能性もあるのだろうか。この点については、小山秀司さんは、明確に否定した。
「店頭販売は時代遅れで、経営がきつくなってもいるんですよ。昔は、倒産した靴屋の商品を買ってきて売る『バッタ商法』で儲かった時期もあったようですが、今はネットの時代になってメーカーも靴を売るようになっています。新しいビルもコンビニなどが入るのではないかと思います。靴のオットーが復活する可能性はないと思いますよ」