金閣寺がジャニーズタレント並みの扱いに? 旅行ガイド本で「写真でなくシルエット」になったワケ

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「京都ぎらい」で指摘された「志納金」のしきたり

   一体なぜこういったことが起きたのか。JTBパブリッシングの広報担当者はJ-CASTニュースの取材(5月17日)に、「金閣寺さんから『非掲載』の意向が伝えられたためです。弊社は発行物の電子化にあたり、寺社に限らずさまざまな店舗や企業と相談の上、写真を掲載するかどうか決めています。中には『非掲載』を希望されるところもあります」と話す。

   金閣寺を管理する鹿苑寺にも「非掲載」の理由を尋ねると、「その件に関し、こちらが答える必要はない」とのことだった。

   なお、本件と直接の関係は不明ながら、出版社と京都の寺社をめぐる興味深い慣習が指摘されている。話題の新書『京都ぎらい』(著者・井上章一、朝日新書)の中で触れられた「志納金」だ。志納金とは、1枚につき数万円、といった形で出版社が寺社に納める「写真掲載料」。

   井上さんは、あくまで「噂」に過ぎない、とことわりながらも、志納金の額は寺との付き合い方によって値下げされる場合もある、観光客に人気の高い「金銀苔石」(金閣寺・銀閣寺・西芳寺・龍安寺の総称)に1枚20万円ほどの利用料が支払われている。支払いを拒否すれば写真が掲載できない、といった「実情」を明かしている。

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