枯れた水前寺公園の池、突然「水位上昇」 地震と地下水と湧水、雨水めぐる「謎」

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「一時的に雨水がたまっただけかも......」

   池の水位が突然回復し始めた理由について、産業技術総合研究所の丸井 敦尚(あつなお)地下水研究グループ長は、5月17日のJ-CASTニュースの取材に、13日と16日はともに熊本地方では大雨だったことから、「一時的に雨水がたまっただけかもしれない」と話す。

   なぜなら、16日の大雨後も、周辺の地下水位に目立った変化はないからだ。具体的には、地下水位の標高は6.5メートルのままで、水前寺の池底周辺の標高はそれよりも高い9メートルだという。

   また、丸井氏によれば水前寺公園では、昭和に入り熊本市の開発が進み、建物の重みなどで地下水位が徐々に下がり、湧水の量が減少したため、1980年代前半から、池の景観を保つために、湧水だけでなく給水ポンプで水を足していた、という。出水神社の宮司は、「水位が下がったときに一時的にポンプで水をくみ上げたこともあるが、ここ3年はしていない」としている。

   だとすると、地震で池の水がなくなったのはなぜなのか。丸井氏は、地震の影響で、池底の地盤構造が変化し、水がぬけやすくなった可能性はあるという。

   丸井氏は取材の終わり、

「池の底が露出した池の様子は、極めて自然に近い状態ともいえます。今後水位がどのように変化するかは分かりませんが、ありのままの状態をポジティブに捉えてほしい」

とも話している。

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