東京都の舛添要一知事が参院議員時代、政治資金を使って「裸婦画」などをヤフオクで落札していた疑惑が浮上した。舛添氏は、絵を国際交流のツールにしていると釈明していたが...。
週刊文春の報道を受け、舛添氏は、2016年5月13日の定例会見では、絵の額装までも政治資金で備品などとして計上していたことを認めた。
ID「ymasuzoe」が報道後に削除される
そして、今度は絵そのものも政治資金で資料代として計上していた疑惑が出てきた。
この疑惑を報じたのは、15日朝に放送されたフジテレビ系「新報道2001」だ。その調査では、舛添氏は、13年にヤフオクを通じて、個人やギャラリーから少なくとも計9件、31万円分の洋画などを落札し、参院議員時代の資金管理団体の政治資金収支報告書に計上したとしている。
舛添氏は、「ymasuzoe」のIDでヤフオクに登録していたとし、そのIDでは、出品者137人と計214件の取引を行っていた。番組では、複数の取引相手にも取材し、うち1人は、風景画の商品が大きかったので、実際に舛添氏の自宅まで車で届けたと証言した。また、領収書のあて名は、資料代名目で舛添氏の資金管理団体名だったと明かした取引相手もいたという。なお、このIDは、16日夕になって削除されている。
前出の「裸婦画」などは、絵のコレクターをしている男性が出品した。「ymasuzoe」のIDでは13年6~7月、男性から3点を落札し、うち2点が裸婦画だった。舛添氏の収支報告書には、3点落札の翌日にそれぞれ資料代が計上されており、1~5万円台のその額は、男性の記憶通りの値段だったという。