「チロリアン」でお馴染み「千鳥屋総本家」倒産 関西、九州の「千鳥屋」と勘違いする人続出

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   「チロリアン」「千鳥饅頭」を製造する和菓子の老舗、千鳥屋総本家(本社・東京都豊島区)が2016年5月16日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。民間信用会社の帝国データバンクが同日発表した。負債総額は約23億円。

   なお、今回倒産した千鳥屋は、九州にある「千鳥饅頭総本舗」(本社・福岡市博多区)、「千鳥屋本家」(本社・福岡県飯塚市)、関西の「千鳥屋宗家」(本社・兵庫県西宮市)とは別法人だが、ルーツはひとつとあって、勘違いする人たちが相次いでいる。

  • 全部「千鳥屋」だけど全部違う(画像は千鳥屋総本家の公式サイトより)
    全部「千鳥屋」だけど全部違う(画像は千鳥屋総本家の公式サイトより)
  • 全部「千鳥屋」だけど全部違う(画像は千鳥屋総本家の公式サイトより)

飯塚市の「本家」がルーツ

   発表によると、同社は1964年に創業され、2010年に法人改組された。近年は東京ディズニーリゾートで販売される「チョコレートクランチ」を主力商品とし、その他「千鳥饅頭」や「チロリアン」といった和菓子、洋菓子を製造販売していた。ピークとなる08年12月期には、およそ39億円の売上をあげた。

   しかし、10年頃から売上低下や原材料価格の高騰に苦しみ、資金繰りが悪化。14年頃に大口取引が打ち切られたため、倒産した。今後は中古車販売・買い取りで知られるGLION(ジーライオン)グループ(本部・兵庫県神戸市)がスポンサーとなり営業が譲渡される予定。

   「千鳥屋」はもともと寛永7(1630)年に現在の佐賀市で創業した菓子店「松月堂」を源流に持ち、飯塚市で「千鳥屋本家」として営業していた。しかし、創業者の死後、全国進出した子息らがそれぞれ現地で別法人を立ち上げる。

   1964年に創業した東京店は千鳥屋総本家となり、73年に創業された大阪店は千鳥屋宗家になった。97年には博多に千鳥饅頭総本舗が立ち上がり、飯塚の「本家」と合わせて千鳥屋系企業が4つ分立する形となった。「宗家」ではチロリアンを販売しておらず、製造する菓子は各社ごとに違った。

   ネット上では、今回倒産した千鳥屋総本家と別法人の千鳥屋を混同する人も多く

「なかなかよくわからない」
「別会社なのか」

と困惑の声も相次いだ。

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